たばこに含まれるニコチンやタールについて、含有量の表示義務が課せられていない「加熱式たばこ」を巡り、政府は6日、「表示の義務づけについて、今後検討する」とする答弁書を閣議決定しました。
加熱式たばこの国内売り上げは、2014年の発売以来年々増加していて、「たばこ事業法」を所管する財務省によると、昨年度はおよそ460億本となり、たばこ全体のおよそ3割にのぼっています。
一方、たばこに含まれるニコチンとタールの量については、紙たばこでは表示が義務づけられているものの、加熱式たばこでは表示義務がありません。 こうした中、政府は6日「加熱式たばこのニコチン量等の表示の義務づけの要否について、今後検討してまいりたい」とする答弁書を閣議決定しました。
答弁書では、これまで加熱式たばこで表示義務がなかった理由について「近年開発された製品であり、ニコチン量の測定法が国際的にも確立されておらず、表示の義務づけは困難」だったと説明しています。
そのうえで今回、「国際標準化機構において加熱式たばこのニコチン量の測定方法について検討が進められている」ことから、研究の進展を踏まえて、表示を義務づけるか検討していくとしています。
財務省は、表示の義務づけに加え、加熱式たばこによる長期的な健康への影響についても、あわせて検討していくとしています。
Post time: Jun-16-2023