【マニラ=志賀優一】米たばこ大手フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)は9月28日、フィリピンで加熱式たばこの生産を始めると発表した。既存の着火式の紙巻きたばこ工場に88億ペソ(約220億円)を投じ、新たに生産ラインをつくる。フィリピンの成人の喫煙率は20%を超えるとされ、煙の出ない加熱式への切り替え需要を見込む。
フィリピンの実業家ルシオ・タン氏が率いる財閥LTグループとの合弁会社PMFTCを通じて加熱式たばこの現地生産を始める。北部ルソン島の南に位置するバタンガス州にある工場で、2023年10~12月ごろから商業生産を始める見通しだ。
PMIがフィリピンで加熱式たばこを生産するのは今回が初めて。これまではPMFTCが加熱式デバイス「IQOS(アイコス)」を20年から展開している。
新工場は220人の雇用を創出し、フィリピン産原料を使った生産がすでに承認されているという。フィリピン成人の喫煙率は日本(16.7%、19年時点)を上回る水準にある。
Post time: Dec-01-2022